1999/10のホントの事なんて言えない
(dash)

1999/10/25 「あーん、もう」

こんばんは、みなさん。秋の夜長をいかがお過ごしでしょうか?
まあ、別に夜が長かろうが仕事からの帰宅時間がかわる訳でも無く、やっぱり時間がくれば眠くなるんで、秋の夜長?それがどうした?って気もしますが、とりあえず秋の夜長です。
で、この時期、読書なんていいですね。タダタダ活字を目で追う作業は、現実逃避に最適なアイテムです。本を買ってきて読む習慣の無い方は、新聞なんていいですよ。もし、テレビ欄とスポーツ欄と、あとはおもしろそうな所を流し読みってんなら、実にもったいない。おそらく皆様が飛ばしてしまう記事、しかもほぼ毎日掲載されている記事の中に、とてもお薦めがあります。
それはずばり「囲碁欄」です。
僕なんか、まずここから読むね。(それはタダの嘘)
     

      

<1999/10/25 朝日新聞 朝刊より抜粋>
第24回名人戦 七番勝負 第4局

白 挑戦者 依田 紀基(1勝2負)
    
VS
黒 名人  趙 治勲 (2勝1負)
     (5目半コミ出し)

               

はい、第24回名人戦の記事です。いきなり「5目半コミ出し」ときました。この「5目半コミ出し」が、只今の対戦の現状を指すのか、趙名人の状態なのかさっぱり謎ですが、まあいいでしょう。意外に趙名人のあだ名だったら楽しそうですね、「囲碁界の5目半コミ出し! 趙 治勲」。あ、これにしときましょう。
数字と「いろは」が書き込まれた碁盤の図に続き、記事が始まります。
           

趙が見事に上辺を立ち回り、一気に優勢となった。さあ、依田はどうする?20分ほど考えて、下辺白4とオサえた。
<中略>
いよいよやるかと見守ったが、依田は結局、白44とツイだ。このまま何もしないつもりなのか。持ち時間を使い切った趙は、ノータイムで黒45と押す。図の手段がなくなった。依田が「何やっているんだ。あーん、もう」と身をよじる。
               

たぶん依田氏は、もういい年した大人の男性だと思われますが、そうか、「あーん、もう」と身をよじったか。若奥さんが自転車のカゴに入れていた果物か何かを落としたときに、思わず口にする「あーん、もう」。
僕がジャッジなら、この「あーん、もう」が出た地点で、依田氏の勝ちと判定したい所ですが、勝負はまだ続きます。
                  

白48のハネでも、せめて白とノゾきたかった。黒はツギ、白とトンで黒を脅かす要領だ。中央の黒に51とノビられ、大きく地を持って安定されては、もはや白絶望だ。
            

やはり、「あーん、もう」なんて言ってるうちに、依田氏(白)は、絶望的な状態に追い込まれていました。依田氏がどれだけハネてもノゾいてもトンでも、趙名人にツギ・ノビがある限り、やっぱり絶望なのである。たぶん、この記事はそういう事を言ってるんだと思います。
ここまで意味が解らない専門用語で解説されると、開き直って読めるので楽しいぞ。依田氏は、もっともっとハネるがよい。そして趙名人はノビて安定せよ!
なんていい試合なんだ。どちらもがんばれ!
かなり感情移入出来だしたのに、記事は突然終ります。こんな締めの文章を残して。
          

ぼたっと音がした。扇子が畳の上に落ちたのに、依田は身動きひとつしない。左手は扇子を握っている形のままだ。2時間前には、記録席まで届く力強い風を起こしていたのに。(内藤由起子)
              

何ごとにも極端な依田氏の安否が気になる所ですが、こんな興味深い対戦、ライブで観る術は無いものか?
そういや日曜の朝なんかにNHK教育でやってますね、囲碁。
しまった。もっと、注意して観るべきだった。
dashが「何やっているんだ。あーん、もう」と身をよじる。
    

おしまい

     


   

1999/10/19 「網走監獄」
         

皆さんコンビニしてますか?
家の近所にコンビニ、歩いて5分圏内に4件あります。なもんで新製品チェックしに、よく行きます。
甘味派の僕の最近のヒットは「不二家 ROCO」でしょうか。シェフの手作りチョコ。
今日も仕事帰りに寄りました。今日の気分はローソン。最近、ポテチに魅力を感じない大人へと成長しつつある僕は、普段なら無視するスナックコーナーに、今日はただならぬ存在感を感じます。
ぼ、僕を呼んでいる!ポテチが!芋を切って揚げたんが!

これです。ジャジャーーン。

   

これ一瞬なんだか分かりませんね。ポテチですよ、ポテチ。
つっこみどころの、あまりの多さに「間違ってるのは僕なのか?」と、軽い錯覚さえおこす、このパッケージ。
まずは右上の「オホーツク限定」の文字。そんな地域限定されても、いったい何を限定してるんだか、さっぱり分かりません。

網走監獄は農場監獄です。
農場で収穫した馬鈴薯を
一部使用しています。

いったいそんな情報を、僕にどうしろというんでしょうか? そのお話と、食欲&購買欲に、いったいどんな関係があるんでしょうか? 味の事には、ほとんど触れない潔さに、ちと感動。

で、とどめが左上に燦然と輝く「脱獄」のロゴ。
なんか黄色い爆発に乗っかった赤字の「脱獄」。シュ、シュールすぎる。ふつうは、「激辛」だとか「メチャうま」でしょう、ここは。なのに「脱獄」。脱獄してまで食いたくなる程うまい!ってんなら省略しすぎ。

とりあえず、袋の表から得られる情報は、
1. これは、うすしお味のポテトチップスである。
2. 本来ならオホーツク限定であるが、今回特別、君にも食べさせてあげる。
3. 名前は「網走監獄」である。
4. 網走監獄で作られた芋を、一部使用している。
5. 脱獄である。

ま、こんなとこですね。
ここで当然気になってくるのは袋の裏でしょう。
裏くらい、まともか?
少しは味について記載されてるんか?

これです。

   

見にくくって、すいません。
一生懸命、網走監獄の各施設について解説してはります。
スパイスや、ポテトのカット具合、そういった事には一切興味無しという徹底ぶり。
「味や歯ごたえなんか、どうでもええやん。それよりもさー。放射状五翼平屋舎房は明治45年から昭和の59年まで網走刑務所の文字どうり心臓部として使用されとってんでー。」
中身の事より監獄の啓蒙に必死です。ちょっと行っちゃってます。
         

で、味ですが。これ以上無いほど、みごとなまで普通の「うす塩味」。でも中に一部、ストイックな生活を余儀無くされた方々の、後悔と反省の涙の味がします。

       

ほら、なにノンキに読んでるんですか!
今すぐローソンへ、急げ!
(全国発売かどうかは存じあげません。)

      

おしまい。

         


    

1999/10/12 「鵜飼なるもの」

         

夜は屋形船で鵜飼見物です!
と、添乗員のお姉さん(アキちゃん20歳美人)が意気込んで言うので、期待は高まるばかり。

そうです、イヤイヤ行ってきた社員旅行でのお話、岐阜県までバスで行ってきました。先月の話です。団体行動が大の苦手な僕は毎年理由を付けて、隙あらば欠席していたんですが、今年はすんなりと出席。
鵜飼!少し興味あり。風流やん。自分でお金払ってまで観たいとは思わんけれど、会社持ちなら好都合です。

お姉さん「ここ長良川の鵜飼は宮内庁御用達です!」と、やたらあおるあおる。 PM5:30頃から強制収容の形でもって船にスシズメにされます。社員総勢80名は2槽の船に乗り別れ。ここでいきなりの失敗。
遅れ気味に到着した僕は、なんとなく若者とおじさんのふた組に別れている事に気付かず、間違っておじさん船に
オーマイ ブッダ
同じく間違えた新入社員の小西君(仮名)、君だけが頼りだ。

ちゃちな弁当は30分で胃の中へ、消えていきます。 なにもする事が無く、しかも僕が座らされた場所はおじさん軍団が 周りを支配。 世話係のおばさんに鵜飼が始まる時間を聞けば、なんとPM8:00だと。 これからの2時間、食事に集中してる人を演じる事すら出来ない状態で、 いったいこのおじさん達と何を話すの? 何もする事が無い酒の入ったおじさんほど、恐ろしい物はありません。
最近の若い子はどんなとこで遊ぶんや?と、返事によっては説教に突入する危険な、質問が飛んできます。
ここで「いやーあんまり遊んでません」など答えようものなら「俺の若い頃は」で始まる、自慢&説教が始まります。 僕は笑いながら時間を稼ぎ、出た答えが「レゲエバーです」と、違う世界の住人をアピール。 おじさんは「へーそう」など言いながら話はすぐ終りました。
なんとかクリアー。
数々の攻撃をなんとかクリアーしたものの、踊り出すおじさんまで現れ、僕はたまらずトイレに行くふりで船先のタイタニックポジションに避難です。 隣の船では、女の子達の楽しそうな笑い声が聞こえてきます。 こちらの船では、おじさんが踊っています。 小西君(仮名)は周りに飲まされてダウン寸前、すでに戦力外。
もはやこれまでか、と思った矢先にかがり火を焚いた船がやってきました。
宮内庁御用達鵜匠による、鵜飼の実演の始まりです。 沸き上がる船内。おじさんの踊りもヒートアップ!片側に寄るおじさん達。傾く船。

なんだか、鵜の散歩をさせてる変な衣装のおじさんを乗せた船が、 なかなかの速さで6槽通り過ぎました。
あっちゅう間。

船の左右を1回づつ。それだけ。 ピューンと、通過。

ポコポコと鵜は潜る素振りは観せるものの、鮎を捕ってる気配無し。結構ハイスピードなもんで、鵜は船に引っ張られるように泳ぎ、必死の形相でとてもかわいそう。 風流なんて欠片も感じさせてなるものか、とでもいいたげな鵜をヒモで引っぱりながら、変な衣装のおじさん達は僕らの船を通り過ぎて行きました。

はい?
これだけ?
これだけですか?

こんな事の為に2時間も、僕は待っていたのか!
さらにいうと、この伝統技術はそんなに大層に守らなければ いけない程の物なのか! 感情で言うと「怒り」に一番近い状態の僕は、ただただ脱力。
しかし、おじさん連中は盛り上がっております。「いやー良かった良かった」なんて、感想を言い合ってます。皆、笑顔で。ふ、不思議。

僕のいろんな疑問をよそに小西君(仮名)はひたすら川へと吐きつづけるのでした。 がんばれ小西君(仮名)!君には明日がある!(たぶん)
仮名だけど。

おしまい。

  


       

1999/10/5
「林田氏とスドウさん、もしくはどこかの喫茶店」

    

仕事から帰ってくると、電話の留守番メッセージランプが点滅している。まあまあ君、気持は分かるがそんなに焦らずに、落ち着きたまえ。と電話器をなだめて、まず食事。そして、一服してから留守電ボタンを押す。

ピ〜〜。
(5秒ほど沈黙のあと、おっさんの声で)あ、もしもし林田です。先日はすんませんでした。タンコウさん(??よく聞き取れず)には、連絡とりまして納得してもらいました。ま、あのままでやらしてもらお、思てます。(少し沈黙)へえ、すんませんでした。へえ。
ピ〜〜。メッセージは以上です。

タンコウさんが納得しているのなら、そのままやっていただいてちっとも僕は構わないんですが、問題は僕が林田さんを全く知らない点にあったりします。タンコウさんも知らないし。誰でもいいから無性に人に謝りたくなった林田氏が、闇雲にダイヤルして僕の番号に繋がったとも考えにくいので、これは間違い電話でしょう。へえ。いきなり留守電で、謝られても困ります。へえ。
そういえば1年程前には留守電に一方的に今日の店の売り上げを、報告された事もあります。すごく悪い気がして一応数字メモしてありますけど。店長の声が少し自信なさげだったので、悪かったんだろうなその日の喫茶店の売り上げ。いくら悪くてオーナーに言いにくいからって、僕に報告されてもねえ。しかも留守電だし。へえ。

こういった、僕にとって何の意味もない情報が微妙なズレによって入ってくるってのは、たまになら楽しくていいんだけど、頻繁は困ります。
というのも最近、僕の携帯電話に「スドウさんですか?」という内容の電話がかかってきます。何かの勧誘風の丁寧な口調のお姉さんや、友達風の馴れ馴れしいものまで。
どこかで間違って番号書いちゃったのかい?スドウさん。もしかして自分の番号、間違って記憶してるのかい?スドウさん。
確率は0%に近いでしょうが、これを読んだスドウさんは、今すぐ自分の携帯番号を御確認下さい。さもないと僕はスドウさんになりきり出来る限りの想像力でもって、愛の告白や、待ち合わせの段取り等を代行させていただきます。
間違った相手が悪かったなスドウさん。へえ。
               

おしまい。 
         

     

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